サステナビリティ用語解説:「SOGI」について

SOGIについて

SOGI(Sexual Orientation and Gender Identity)は、性的指向と性自認を表す用語です。
SOGIは、人々が自己の性的指向(誰に惹かれるか)や性自認(自分がどのように性別を認識するか)を理解し、認識するための概念です。

性的指向(Sexual Orientation)について

性的指向は、個人が感情的にまたは性的に惹かれる性別の種類を指します。
一般的な性的指向のカテゴリには、ヘテロセクシュアル(異性愛者)、ホモセクシュアル(同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、パンセクシュアル(すべての性別に対する可能性がある)、エイセクシュアル(性的興味がない)、クィア(伝統的な性的指向の範疇に収まらない)などがあります。

性自認(Gender Identity)について

性自認は、個人が自分自身をどのように性別に関連付けるか、または性別を認識するかを指します。
一般的な性自認のカテゴリには、男性、女性、両性、非二元性、トランスジェンダーなどがあります。
トランスジェンダーの人々は、自己の性別と生理的な性別(出生時に割り当てられた性別)が一致しない場合があります。
SOGIの理解は、個人のアイデンティティや人権を尊重し、包括的で多様な社会を構築する上で重要です。これにより、それぞれの人が自分や他人を受け入れ、尊重される環境が作られ、差別や偏見が減少する可能性が高まります。

SOGIハラについて

SOGIハラ(SOGIハラスメント)とは、「Sexual Orientation and Gender Identity Harassment」の略で、性的指向や性自認に関するハラスメントのことを指します。これは、LGBTQ+コミュニティのメンバーや性的指向や性自認が異なる人々に対する差別的な言動や行動を含みます。

SOGIハラについて、気を付けるべきこと
【個人のプライバシーを尊重する】

その人がカミングアウトしていない場合、その人の性的指向や性自認について他人に話すことは避けるべきです。本人の意思を尊重することが重要です。
適切な言葉を使用する:

性的指向や性自認に関する正しい用語を使用するよう心がけましょう。「彼」や「彼女」などの代名詞も、その人が希望するものを使うようにしましょう。

【偏見やステレオタイプを避ける】

LGBTQ+コミュニティに対する偏見やステレオタイプに基づいた発言や行動は避けるべきです。個人をその人自身として尊重することが大切です。


【教育と啓発】

自分自身や他の人々がLGBTQ+について正しい知識を持つように努めることも大切です。職場や学校で当事者について知る研修やワークショップなどを活用することが推奨されます。


SOGIハラについての事例
【職場でのSOGIハラ】

ある社員が同僚から「君ってゲイなの?」としつこく質問されるケース。これはその人のプライバシーを侵害する行為です。
トランスジェンダーの社員に対して、性別適合手術について詳細を尋ねたり、以前の名前を呼び続ける行為もSOGIハラに該当します。


【学校でのSOGIハラ】

学校である生徒が「お前は男なのか女なのか」とからかわれるケース。これはその生徒の性自認に対する尊重を欠いた行為です。
教師が「君みたいな生徒がいると、他の生徒が困る」といった発言をすることもハラスメントになります。


【公共の場でのSOGIハラ】

レストランやカフェで、カップルが同性愛者であることを理由にサービスを拒否されるケース。これは差別行為です。
公共のトイレで、トランスジェンダーの人が使用を拒否されるケースもあります。

SOGIハラについての対策
【ポリシーとガイドラインの整備】

企業や学校は、SOGIハラに対する明確なポリシーを制定し、全員に周知することが重要です。


【相談窓口の設置】

ハラスメントを受けた場合に相談できる窓口を設置し、被害者が安心して相談できる環境を整えることも必要です。


【連携とサポート】

外部のLGBTQ+サポート団体と連携し、被害者への支援を提供することも有効です。
SOGIハラは個人の尊厳を傷つける深刻な問題であり、全ての人が安全かつ尊重される環境を作るために、周囲の理解と協力が不可欠です。

LGBTQ+

SOGIについての企業の取り組み

企業がSOGI(性的指向および性自認)に関する取り組みを行うことは、職場環境の改善や従業員の多様性の尊重、そして企業の社会的責任の履行において非常に重要です。以下に、企業が実施している具体的な取り組みをいくつか紹介します。

  1. ポリシーとガイドラインの整備
    アンチハラスメントポリシーの制定
    多くの企業は、SOGIハラスメントを含むあらゆる形のハラスメントを禁止するポリシーを明文化しています。このポリシーには、ハラスメントの定義、報告手順、調査方法、そして処罰の詳細が含まれます。

ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)ポリシーの導入
SOGIを含む多様性を尊重し、包括的な職場環境を作るためのポリシーを策定します。これにより、全従業員が自分らしく働ける環境を提供します。

  1. 教育と研修
    多様性研修
    定期的に全従業員を対象とした多様性研修を実施し、SOGIに関する正しい知識を提供し、理解を深めます。これには、LGBTQ+コミュニティの人々が直面する課題や、適切な言葉遣いについての教育が含まれます。

リーダーシップトレーニング
管理職やリーダーに対して、特にSOGIに関する問題を扱う際の対処方法や支援の仕方についてのトレーニングを提供します。これにより、職場のトップが率先して包括的な環境を推進できます。

  1. 支援とネットワーキング
    従業員リソースグループ(ERG)の設立
    LGBTQ+従業員やその支持者によるリソースグループを設立し、コミュニティ形成や情報共有、サポートの提供を行います。こうしたグループは、従業員が安心して集まり、意見を交換し、支援し合う場を提供します。

メンターシッププログラム
LGBTQ+従業員のキャリア支援を目的としたメンターシッププログラムを実施します。これにより、専門的な成長をサポートし、職場内でのキャリアアップを促進します。

  1. 環境整備
    トイレや更衣室の整備
    トランスジェンダーやノンバイナリーの従業員が安心して利用できる、ジェンダーフリーのトイレや更衣室を設置します。

ドレスコードの見直し
性別に関係なく、全従業員が自分らしい服装を選べるよう、ドレスコードを見直します。

  1. 外部評価とパートナーシップ
    外部認証の取得
    LGBTQ+フレンドリーな企業であることを示す外部認証を取得します。例えば、「Human Rights Campaign」の「Corporate Equality Index」などのスコアを向上させる取り組みを行います。

コミュニティパートナーシップ
LGBTQ+支援団体と提携し、イベントやプロジェクトを支援することで、地域社会に貢献します。例えば、プライドパレードへの参加やスポンサーシップを通じて、企業の姿勢を示します。

企業の取り組み例

  1. 株式会社リクルートホールディングス
    多様性ポリシー
    リクルートホールディングスは、多様性と包括性を推進するためのポリシーを制定し、LGBTQ+に関する理解を深めるための研修を実施しています。

社内制度
リクルートは、同性パートナーにも異性パートナーと同様の福利厚生を提供する制度を導入しています。これには、結婚休暇や慶弔見舞金などが含まれます。

ダイバーシティ推進プロジェクト
「Diversity & Inclusion Project」という社内プロジェクトを通じて、LGBTQ+に関する啓発活動やサポート体制の強化を図っています。

  1. 株式会社ソニー
    ポリシーとガイドライン
    ソニーは、全世界で統一された「Global Policy on Diversity & Inclusion」を採用し、LGBTQ+を含む多様性を尊重する職場環境を作り上げています。

社内ネットワーク
「Sony LGBT+ and Allies Network」という従業員リソースグループを設置し、LGBTQ+従業員やその支持者が交流し、情報を共有できる場を提供しています。

研修プログラム
定期的にLGBTQ+に関する研修を実施し、全従業員が正しい知識を持つよう努めています。

  1. 株式会社NTTデータ
    パートナーシップ制度
    NTTデータは、同性パートナーシップを認める制度を導入し、社員がパートナーを登録することで福利厚生の対象としています。

多様性教育
新入社員研修や管理職向けの研修プログラムに、LGBTQ+に関する内容を組み込み、全社的に理解を深めています。

コミュニティサポート
社内にLGBTQ+コミュニティを支援するグループを設け、従業員が安心して働ける環境づくりを推進しています。

  1. 株式会社パナソニック
    ダイバーシティ基本方針
    パナソニックは、「パナソニックグループ ダイバーシティ基本方針」を策定し、性的指向や性自認に関する差別を禁止しています。

福利厚生の拡充
同性パートナーにも異性パートナーと同等の福利厚生を提供しており、特に家族手当や休暇制度が適用されます。

啓発活動
LGBTQ+に関する啓発ポスターや情報冊子を社内に配布し、従業員への意識啓発を行っています。

  1. 三井住友フィナンシャルグループ
    LGBTQ+に関する研修
    全従業員を対象としたLGBTQ+に関する研修を実施し、特に管理職に対しては、具体的な対応方法や支援の仕方についての教育を行っています。

福利厚生
同性パートナーシップ証明書を受け入れ、同性カップルに対しても住宅手当や育児休暇などの福利厚生を提供しています。

社内ネットワーク
LGBTQ+の従業員やその支持者が集まる「アライネットワーク」を運営し、サポート体制を強化しています。


日本企業におけるSOGIに関する取り組みは、多様性と包括性を尊重する方向へと進化しています。多くの企業がポリシーの制定や福利厚生の拡充、教育研修の実施、社内ネットワークの設置などを通じて、LGBTQ+コミュニティの支援と理解を深めています。
これらの取り組みは、従業員が自分らしく働ける環境を提供し、企業の競争力を高める重要な要素となっています。

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