COLLCTIVE CONNECT 活動報告003:多様性と働き方

こんにちは!コミュニケーション担当のKuwakuです。前回実施した「多様性を考えるセッション」の続編として、3月17日に、「多様性と働き方」をテーマにZ世代とディスカッションしてきました!

前回に引き続き、SOGIやジェンダー、フェミニズム等をテーマに積極的な活動をされている、福島大学にじいろサークル大阪府立大学フダイバーシティプロジェクト金沢大学Wanna Be MECOLLECTIVE CONNECT のメンバー計12名に参加していただきました!企業からは大手日用品メーカー、広告代理店で働く社会人をお迎えしました。では、今回の活動も報告させていただきます🏃‍♂️

<アイスブレイク>

最初に、アイスブレイクを兼ねて参加者の皆さんに、ディスカッションのテーマとなる6つの質問に回答いただきました。実際の回答は私たちの予想とは大きく違っていて大変興味深いものでしたので、まず、以下の質問と回答をご覧ください!

  • 普段の生活では、できるだけ気の合う人とだけつきあいたい?
  • はい:40%、いいえ:20%、どちらとも言えない:40%
  • 大勢でひとつのことをするときに意見や立場の違う人たちがいることは重要?
  • はい:100%、いいえ:20%、どちらとも言えない:40%
  • 就職先を決めるときに、一番重視したいことは?
  • 収入が多い:10%、成長できる:20%、働きやすい:30%、世の中のためになる:20%、その他:20%
  • 就職するときは、その企業のジェンダーギャップについてしっかり調べたい?
  • はい:90%、いいえ:10%
  • 企業の広告におけるジェンダーの描き方に違和感を感じたことがある?
  • はい:80%、いいえ:20%
  • マイノリティの人も暮らしやすい世の中にすべきだ?
  • はい:100%、いいえ:0%

皆さんの意見はいかがですか?Q3で言えば、ミレニアル世代の私は収入や成長できるかどうかを重視すると予想していましたが、今回の結果では「働きやすさ」を重視する人が多かったようです。

<ディスカッション>

アイスブレイクで実施した6つのQAを踏まえて、企業と学生でフリーディスカッションを行いました。Q1、Q2の質問に対して、学生からはそれぞれ、以下のようなコメントをもらえました。

  • にじいろサークル:プライベートと何かを活動するときは分けて考えているため、いろんな人と付き合うことは重要だと思っている。いろんな意見を持つ人と交流することは大切だが、普段から常に多くの人と交流するのは疲れる。しかし、視野を広げるためには多様な人と交流したい。
  • フダイバーシティプロジェクト:何かをするときは多くの人の声を大切にしたい。日常生活でも、いろんな人と交流できるのがいいと思う。しかし、これは建前で、実際は気が楽な人といたいと言うのが本音かも。

今回出た意見では、日常生活では気の合う人とだけ付き合いたいが、何かを実現するためには、普段一緒にいる人だけでは不十分で、より多様な人と付き合うことが重要であると言う考えの人が多くいました。参加企業の人からは、「自分とは視点や考え方が違う人たちと交流する時、最初は些細なことでもストレスに感じると思います。しかし、その違いを乗り越え、いかにして、同質化した人以外と交流し、その違いを受けた時には期待以上の成果が出せると同時に、とても満足のいく結果が待っています」とコメントをいただきました。

これこそ、まさに、企業に求められている、多様性とそれを受容すること(ダイバーシティ&インクルージョン)なのではないでしょうか。

続いて、Q3の就職先に求めることは何かと言う質問。これは企業の方は特に気になるのではないでしょうか?学生からの答えは以下のようなものでした。

  • WannaBeMe:型が決まりすぎていると、環境を自分で変えていくことができない。環境を変えることができれば働きやすい。最初は働きにくくても、その環境を変えていけることが、働きやすさにつながる
  • にじいろサークル:お金持ちになりたいよりは、定収入でもやりたいことをやりたいと思う。最低限、生活ができれば苦しい想いはしたくない。満足度が重要な指標の一つ。働きやすさというのは、自分が努力してもどうにもならない要素が多い(収入とかは変えられる)。

今回いただいたコメントから見えてきたのは、今のZ世代は環境を変えていく(いきたい)と言う考えがベースにあり、初めから「〇〇だから働きやすい」と型にはまった環境よりは、自分の手で環境を変えるチャンスがあることが働きやすさにつながるようです。これは人事担当者の方などにとっては、組織作りを進める上でとてもいい意見ではないでしょうか?私たちはこうした実務につながる意見を企業に提案していきたいと思います。

次はQ4、企業のジェンダーに関する情報を調べたいかどうか。

  • WannaBeMe:ほとんど、ジェンダーに関する情報を目にしない
  • フダイバーシティプロジェクト:就活していた時でも、なかなか情報を見つけられなかった。もちろん、興味ある企業であれば徹底的に研究(積極的に情報を取りに行く)するが、そこまでしないとわからない情報が多い。
  • にじいろサークル:自分で調べたりはしているが、女性活躍について発信している企業はあまり見かけない。女性管理職比率など人数に関する記載はあるけど、包括して、女性活躍ということを謳う企業はない。

この点も企業側はよく理解する必要があるかもしれません。企業としては積極的にHPなどで情報公開していても学生には届いていないことが多いようです。ただ単に、データ開示すればいいと言うことではありませんね(投資家向けであれば、また意味は違いますが)

参加企業からも、「学生さんが、こうした点を当たり前に気にするようにならなければ日本企業全体の底上げにつながらない。今回参加していった学生さんには、そうした変化の中心になっていってほしい。学生全体のこうした情報に対する感度が上がてほしいと同時に、企業も数字を出して満足するだけではダメですね。こうした意見はとても参考になります」とコメントをいただきました。

Q5の企業広告におけるジェンダー表現についてのコメントは以下の通りです。これも企業の関係者(マーケティング担当など)には、ぜひ、参考にしてほしいですね。

  • にじいろサークル:広告ではないが、LGBTQについてのドラマが増えてきていることを感じている。しかし、それを特別、題材にするのもいかがなものかと思う。まずは認知が大事というのはわかるが、過剰に着色しすぎていて、現実とのドラマのギャップが大きい気がする。なんとなく、他人事感を感じる。あくまでTVの中の話としか思えない(リアリティに欠ける)。
  • フダイバーシティプロジェクト:授業でもジェンダー関連のCMもでる。最近のYoutube広告は無法地帯(マッチングアプリや増毛、ダイエットなど)。日用品のCMとかは、女性が最初に家事をしていて、しばらくしてから男性が出てくるという構成が多いと思う。女性の役割というステレオタイプは消えていないと思う。

あくまで企業の想い(伝えたいこと)が全面に出すぎていて、他人事かのような印象を与えてしまっていることもあるようです。企業はD&Iの視点で、さまざまな配慮をしています。しかし、それが仇となって、Z世代には「リアルとは違うでしょ」と言う印象を与えてしまっているのかもしれません。

さて、最後のQ6の質問、マイノリティにとって暮らしやすい世の中にすべきかどうかと言うことについて。これには全員が当たり前と言う認識で回答してくれました。

しかし、「マイノリティのために何かすると言う考え方はおかしい。マイノリティだけではなく、みんなのためにということが大切、マイノリティとマジョリティを分けて考えている時点で、肩身が狭くなる。」と学生からコメントをいただきました。

これを受けて企業からは「全員が同質化せず、多様であることを当たり前に認め合い、不自由を感じなくなることが大切。」と意見が出ました。

とても難しい問題かもしれませんが、何かを特別扱いすると、扱われない側がどうしても発生してしまいます。しかし、マイノリティに対する認知を上げるのが大切であり、それに気づいてもらえるようにしていくことが最初の一歩なのかも知れませんね。

<クロージング>

最後に今回の2回にわたるセッションに参加頂いた学生の皆さんから、感想をいただきましたのでシェアします!

  • 企画に呼ばれることは自身の考えを整理する良いキッカケになる。大学生でも社会を変えていきたいと思っているので、企業と話す場があるのはありがたい
  • 他のサークルや企業と話す機会がないので、とても興味深い話が聞けてうれしい。また参加したい。
  • メディアにジェンダーがどう描かれているのか興味がある。
  • 公務員になりたいと考えていたので、企業の話を聞く機会があってよかった。もっとディスカッションしたい。
  • 他の学生や企業とディスカッションできる機会はないので勉強になったし、自分と同じような思いを持った学生と語り合えて、今後の活動のモチベーションアップになった

今回のセッションに対するご意見はもちろんのこと、企業と学生の対話にご興味がある方、対話の場を持ちたいと言う方は Instagram,Twitterから、お気軽にお問い合わせいただけます!ご意見お待ちしています!💨

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